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"COLOR OF THE WORLD" Topic

April 10 , 2003

ユリシーズがこの星を訪れて4年。この小惑星は数え切れない程の破片を大地に降り注ぎ、世界各地に大きな爪痕を残した。 だが現在、人々の弛まぬ生への執着は復興への意識を高め、各地でその思いは形を成し始めている。
そうした中、この歴史的惨劇の証人とも言うべきクレーター群もいずれはそのカタチを変えていくであろうと思われる。 それは長い年月の末の事でもあるであろうし、また人々の生活が変える事でもあるかもしれない。 しかしながら、我々はこの事実から学ばなければならない。隕石衝突という現実は永遠に続く宇宙の営みの一つであり、 またいつ同じことが起こるかもしれないという事を。



「アンダーソンクレーター」



 ノースポイントの南約60マイル。我々はそこにアンダーソンクレーターを観る事が出来る。 このクレーターを作り上げた隕石は、ニューフィールド島の中心を抉るように衝突した為、 島の東側は多大な被害を被ってしまった。しかし、 西側は島の中心を南北に走る山脈のおかげで東側程のダメージを受けず、かろうじて現在も航空基地が存在している。
近年、クレーターを埋め立て、島の東側を復興しようという動きも見られるが、戦時下の影響を強く受けたこの地では、 思うように捗っていないのが現状である。また、地質調査学会による埋め立て反対の抗議も行われており、復興の道のりは遠い。





「クラシンスキークレーター」



 その美しさと雄大な景観とで知られるシェズナ山脈にも小惑星ユリシーズの爪痕が残されている。 天文学者ロマノフ・クラシンスキー教授の名が付けられている直径1.7kmに及ぶクレーターがそれである。 この地に落下した隕石は一度クレーターの手前の山に衝突したが、その力を打ち消す事が出来ず、 そのまま山裾を削り大地を引き裂いたような長い跡を残している。 また衝突時に発せられた熱量によりクレーター周囲の万年雪は溶かされ、 中心部からは未だに水蒸気が立ち昇っているのが確認できる。





「マッケンジークレーター」



 マッケンジークレーターの存在するフェイスパーク地方は、 「メサ」と呼ばれる上部を平らに切り取ったような形をした岩地が続いている地域である。 このあたりは年間を通して極端に降水が少ない為、他の地域にあるクレーターに比べ、 降雨により侵食される事もなく数万年後まで残るであろうと研究者達は推測している。
また以前より、この地域は赤道に近く日照時間が長いという地理的条件から、 安定した太陽発電が行える事が注目されており、何機ものソーラーパネルが建設されているのが見受けられる。 最近ではこのクレーターを利用したタワー集光方式のパイロットプラントの建設が行われているようである。





「ゴールドバーグクレーター」



 小惑星ユリシーズにより大地に穿たれた最も大きなクレーターの一つに、このゴールドバーグクレーターがある。 直径約8.4kmに及ぶこのクレーターは、大型の隕石が落下したにも関わらず、インパクト・ポイントが砂漠であった為、 衝突時の威力が弱められ、この程度の規模で済んだのではないかと科学者達は分析している。
衝撃により大地が抉られた結果、クレーターの中心部からは砂漠の地下に流れる地下水脈の水が滲み出しているのが伺えるが、 そう遠くない将来にクレーターの東西に走るイルザリ河のように涸れるであろうと予測されている。





「レイカークレーター」



 レイカークレーターはその存在以上に、隕石衝突による二次災害の方が有名である。 この地に落ちた隕石の衝撃は、もともと地盤の弱かったこの地域一帯に大きな地殻変動が起こし、 エルジアの首都ファーバンティの海岸線を水没させてしまった。それだけの災害を被りながらも、 エルジア政府は他の地へ遷都すること無く、以後もここを首都としている。レイカークレーターは海の中に出来たクレーターの為、 他のクレーターに比べ侵食が激しく、いずれは跡形も無く消え去るであろうと考えられている。




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